ABOUT

新生児仮死で産まれ酸欠状態になり、生死のふちを彷徨う。生還したものの脳性麻痺となり高校生までリハビリ漬けの生活を送る。
中学1年時より電動車椅子ユーザーとなり世界が激変する。歩行至上主義のリハビリに違和感を覚える。
高校時代には身体障害者の自立生活運動について学び、大学時代より一人暮らしをはじめる。
大学時代に出会った同世代の聴覚障害学生の運動に深く共鳴する。「見えやすい障害」を持つ自分への「排除型差別」とは異なる、「見えにくい障害」に対する「同化型差別」の根深さを知る。

東京大学医学部医学科卒業後、千葉西病院小児科、埼玉医科大学小児心臓科での勤務、東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て、現在、東京大学先端科学技術研究センター准教授、小児科医。日本発達神経科学学会理事。専門は小児科学、当事者研究。

科学研究費補助金のプロジェクトとして、「当事者研究による発達障害原理の内部観測理論構築とその治療的意義(新学術領域2012-2016年度)」(研究代表)、「知のエコロジカル・ターン:人間的環境回復のための生態学的現象学(基盤A)」(分担研究)、「精神医学の社会的基盤:対話的アプローチの精神医学への影響と意義に関する学際的研究(基盤B)」(分担研究)、「自閉症スペクトラム障害児における心の理論の獲得と言語および実行機能の発達との関係(基盤C)」(分担研究)に関わっている。

主な著作に、「リハビリの夜」(医学書院、2009年)、「発達障害当事者研究」(共著、医学書院、2008年)、「つながりの作法」(共著、NHK出版、2010年)、「痛みの哲学」(共著、青土社、2013年)など。